まったく新しいサービスが登場したり新しいソリューションを生み出せる可能性
「ルポ 電子書籍大国アメリカ(大原ケイ著)(アスキー新書)」を読んだが、アメリカにおける電子書籍文化について興味深いことばかりだった。そもそもの出版文化の違いや、エージェントの存在、価格と制度の問題、読書習慣の違い…
そういった事実の羅列も興味深いのだが、その中で著者の指摘として昨今のiPadの過熱ぶりが、日本人特有の「熱しやすく冷めやすい」ものに終わってしまわないかの危惧があった。
新しいデバイスにすぐに飛びついたはいいが、飽きやすいのが日本人であり、そのせいで半年後数年後には「そんなものもあったねえ」というように、押入れの奥に仕舞われはしないかということである。それ自体はよくある話だが、そもそもそれで新しい読書習慣のきっかけが失われるのが非常に痛いという話なのである。
よくビジネスモデルの話やコンテンツの話になりがちの電子書籍ブームだが、ケータイコミック市場を思えば、それまでと全く違う文化や市場が生まれる可能性がある。だから、単に課金や権利処理について議論するのは仕組みの議論であってサービスの追求ではない。放っておいても書店に来て本を買う人に課金するのでは何も変わらない。これまで読書はそもそも習慣づいてなかった人が、たまたまiPadで読むことになったという接触を重要視しないといけない。
ということに、気づくかどうかで可能性が変わってくる。
賛否両論あるだろうが、せっかくのデバイスなのだからネットワークで繋がるコミュニティ性や、インタラクティブな仕掛け、リアルタイムな情報出力など、色々と勝負できるところがありそうなものである。
Qlippyというサービスがある。読書におけるコミュニティで、クリップしたりシェアしたりするものだ。iPad版でリリース。Web版もあり、当初から英語圏を意識していてユーザの半数が国外からだという。
はたまた、角川グループとニコニコ動画の提携といった話題もある。こちらもニコニコ動画における「テレビをみんなでわいわい見る」コミュニティ性を読書にもちこんだものである。
つくづく「ソーシャルリーディング」になりそうな2010年~2011年ではないだろうか。
もちろん先に賛否両論と書いたとおり、まっさらな本で購入したい読み始めたいという人もいる。しかしリアルタイム性や位置情報なども組み合わせていくと、まったく新しいサービスが登場したり新しいソリューションを生み出せる可能性があるということに気づくだろう。
続きは、
http://www.jagat.jp/content/view/2484/63/
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